五十肩の改善例 その1

1.来院時の症状・お悩み

50歳  女性

職業 パート(卸販売)

主訴

●左肩、腕が痛い

●左腕で掴んで引っ張る動作、手の甲を腰にあてるのも痛い

●上方向に重い荷物を上げる時に痛み。

●腰に手の甲をあてる動作で、かなり痛みあり

●ひと月ほど前に、バッティングセンターで、痛みは感じていたが、その時は「やばい」という感じでは無かった。

その他

●アルコールをほぼ毎日、相当量摂取する。

●考え事をして寝つきが悪い時がよくある

●食にあまり関心が無く、バランスの良い食事をしている、とは言えない。

2.検査

【座位検査】

●骨盤、脊柱、肩甲骨の可動域、腕の可動域を確認。

全て ✖

●特に左の骨盤部分と左に体を回旋する時に硬い

●腕を肩の高さよりも上には上げられず、激痛発生。

【仰臥位検査】(仰向け)

肩関節、肩甲骨内縁、中央ともに ✖

腰部  ✖

脚の挙上  60°から90°まで

可動域検査の結果、100点中5点

 

3.施術

初回(5月13日)

まずは循環機能の回復、体力・回復力の向上が必要と判断。

全身バランス調整と頭蓋・内臓調整で、体液の循環を促し、体力の回復を図る。

施術後、左腕の動作時痛は残ったが、ほぼ全身の可動域は回復し、カラダが軽く感じる、と。

 

2回目(5月16日)

久しぶりに「上」を向いて寝られた、とのこと。

施術は初回と同じ内容。

 

3回目(5月22日)

数日前に日帰りのバス旅行に参加、移動時間が長かったからか、骨盤、脊椎の関節可動域が悪くなっている。

 

5回目(5月28日)

肩の動作時の痛みが7割減った。

 

6回目(6月1日)

左腕で掴んで引っ張る動作でまだ少し痛みが残るだけになったので、以降は週に1回にペースを落として経過を観察する。

 

12回目(7月10日)

来院時にはほんの少し動作痛があったが、施術後には全く痛みを感じないので、次回来院予定を1ケ月先に設定し、卒業。

アルコールのダメージを受けた内臓や自律神経の為のメンテナンスに移行。

4.解説

初回は「肩・腕が痛い」と来られましたが、肩や腕には原因となる要素がほとんどみられず、内臓疲労と循環にアプローチを続け、痛みから解放されました。

食事や軽い運動などの指導を受け入れ、スムーズにカラダ全般が回復に向かいつつあるように思えます。

 

「朝、起きた時に体が軽いねん。こんなに変わるねんな~。」と感動しておられましたが、その気持ちを忘れずに、メンテナンスをコツコツ続けて、長く健康でいられるカラダにしていきましょう。

 

 

辻本真里

著者:辻本真里

奈良県大和郡山市にて、女性院長による痛くない・やさしい整体を提供する治療院「温浴+整体 まりの手」を運営。

両親の持病に携わった経験を活かし、独自の「カラダが喜ぶ施術」を提唱。

一般社団法人 疲労回復協会 認定整体師

温浴+整体 まりの手